レーダーバットン・デスギャット


 テレビマガジンの話しは前回で終るつもりでしたが、釈然とせぬ思いが残りましたので、私の思う真テレビマガジンベスト10を提示します。
第1位 仮面ライダー
第2位 仮面ライダーV3
第3位 天才バカボン
第4位 マジンガーZ
第5位 グレートマジンガー
第6位 ジャンジャジャ〜ン ボスボロットだい
第7位 へんちんポコイダー
第8位 パジャママン
第9位 ゴーゴー悟空
第10位 シンセツくん

 第6位まではこのブログに既出です。7位のへんちんポコイダーは永井豪先生の漫画。不定期連載。セルフリメイクのへんきんタマイダーという作品もあり。
 パジャママンは藤子不二雄(藤本弘)先生の漫画。昭和48年12月号から49年10月号に連載されたのですが、FFランドにも収録されていませんでした。ピンポンパンの歌「パジャママン」との関連は不明。
 そして、ゴーゴー悟空。作者の成井紀郎さんは石森章太郎門下。仮面ライダーの企画設定に大きく関わった功労者です。石森プロの人なのですが、テレビマガジンでの最初の仕事はピープロの「鉄人タイガーセブン」の漫画連載。続いて「電人ザボーガー」。そして、ようやく「仮面ライダーストロンガー」「宇宙鉄人キョーダイン」。この「キョーダイン」が、なぜか突然ギャグ漫画になってしまいました。ガブリンクイーン、レーダーバットン、デスギャットが小原乃梨子、矢名見乗児、たてかべ和也のトリオのように、せこい悪さを仕掛けてくるのを、キョーダインが邀撃します。2頭身半くらいで描かれるヒーローがかわいくて評判になりました。そのハチャメチャな設定を壮大な世界観に止揚して始まったのが、「ゴーゴー悟空」です。お釈迦様が作った世界で悪者連合とヒーロー連合が大戦争をしています。観音様の密命を受けて三蔵一行が旅に出ます。登場するヒーローの顔ぶれが凄い。ズバット、ダンガードAら当時の現役から、ライダー、マジンガーらの歴代勇者はもちろん、ウルトラマン、ガッチャマンら講談社との契約の無い者、さらにはナショナルキッド、スーパージェッターら、テレビマガジン創刊以前、または読者の生まれる以前のものまで……。夢のような漫画です。

 テレビマガジンは小さな親切運動という社会奉仕活動に協賛していました。その広報ページに連載されていた4コマ漫画が永田竹丸先生の「シンセツくん」です。小さな親切運動の入会金は50円。年会費100円。原則として10人以上で申し込まなければならないようです。会員になるとバッヂと会報が送られてきます。小さな親切八か条もついでに採録しておきます。
一、朝夕のあいさつをかならずしましょう。
二、はっきりした声で返事をしましょう。
三、人がこまっているのをみたら、手つだってあげましょう。
四、電車やバスの中で、老人や赤ちゃんをだいたお母さんを見たら席をゆずってあげましょう。
五、紙くずなどを、やたらにすてないようにしましょう。
……以下略

飛べ!孫悟空


 話題を進めるつもりでしたが、やっぱりテレビマガジン10年目で採られた大人気投票の結果を検証しておくことにします。
第15位 勇者ライディーン ロボット美の極致と云われるライディーンは安彦良和さんのデザイン。ロータスクーポンを5500点集めるとライディーン人形がもらえるというキャンペーン広告が当時のテレビマガジンに載っています。
第14位 快傑ズバット 前回、テレビマガジンはズバットを推していなかったと書きました。実際、無視していたと書いても過言ではないのですが、よく見たら放映前こそ、盛んに煽っていました。現物写真が無いため記事はイラストで、まだ白くて、名探偵ズバットというタイトルだった期間もあります。
第13位 マッハバロン なんとマッハバロンがライディーンより上位にいます。
第12位 グレートマジンガー ミスターテレビマガジンはここにいます。
第11位 ザウルトラマン 初めてテレビマガジンに掲載されたウルトラマンです。ウルトラシリーズとしても円谷プロ作品としても初。裏事情はわかりません。
第10位 飛べ!孫悟空 実写版も出演者が話題だったのですが、人形劇の方も負けていません。全盛期のピンクレディー、郷ひろみ、山口百恵らが出ています。個人的に貴重だと思うのは、猪八戒が加入する第2話。ストーリーの中心が高木ブーなのです。
第9位 レインボーマン 私の体験的感覚ですが、レインボーマンについてだけは女子と話が合います。女子に支持されてのランクインなのでしょうか?
第8位 電人ザボーガー 70年代のピープロ作品はテレビマガジンがおさえているのですが、二作のライオン丸だけは小学館にとられました。
第7位 マジンガーZ テレビマガジンの守護神はここにいます。
第6位 タイガーマスク二世 私がこの時期のテレビマガジンを買っていた理由です。旧タイガーマスクについての記事もあり、往時の「ぼくら」「ぼくらマガジン」のために描かれた生頼範義さんのイラストが復刻されていたのです。
第5位 黄金戦士ゴールドライタン 玩具が売れた番組。タツノコプロ作品。タツノコではキャシャーン、ポリマー、テッカマンがテレビマガジン。しかし、ガッチャマン、タイムボカン・ヤッターマンを小学館にゆずってしまいました。 
第4位 ゴジラ へ?
第3位 仮面ライダースーパー1 15位までに仮面ライダーが一人だけ……しかも、スーパー1…?
第2位 太陽戦隊サンバルカン 落日の仮面ライダーを尻目に、日の出の勢いなのが戦隊!

 そして、一位がガンダムです。異議を申したくないのですが、仮面ライダー、マジンガーの頃はテレビマガジンが先頭に立って牽引していたのですが、ガンダムについてはブームの後追いでした。ちょっとなさけなく思います。
 少年倶楽部。少年マガジン。講談社の子供雑誌の良心を継承したのがテレビマガジンだと決めて私論を展開してきました。少年マガジンが変節したように、現在のテレビマガジンも体質の違う雑誌になっています。そのことを憂うのが本旨ではなく、ただ懐古するものです。
 良心と書きましたが、「赤い鳥」「銀の鈴」が子供雑誌だと思われていた時代、剣豪潭や探偵物が連載される少年倶楽部は俗悪雑誌の烙印を負っていました。やがて、昭和10年に発行部数75万部の最盛期をむかえるのですが、支那事変勃発後の経済統制にともないページ数削減の勧告を受けます。かの、のらくろも昭和16年10月号をもって連載を終了しました。最終的な休刊は昭和35年なのですが、戦後はついに少年雑誌の王者の地位に返り咲くことはありませんでした。

 少年倶楽部の紙数削減について、若い人のために少しだけ注釈をつけておきます。支那事変が拡大してページ数の制限を受けたと聞けば、戦争で日本経済が疲憊したのだと思われるかも知れませんが、むしろ逆だったのです。戦争遂行という緊急重要事態のために、少年雑誌の付録や漫画を削減するような緻密な経済統制や軍事予算の拡充に議会国民の同意が得られ、生産効率も向上し国力も強化されていったのです。事変前の陸軍は十七個師団だったのですが昭和16年には五十一個師団に増えました。(一個師団は三聯隊)これに世界最強の海軍があります。パラドックスのようですが、支那事変があったからこそ対米戦の見込みがつき、支那事変が終らなかったために対米戦に全力を投入できなかったのです。

レインボーマン


 テレビマガジンの話を今年も続けます。今回のお題は「テレビマガジン全ヒーローアルバム」(昭和56年9月号付録)。創刊10周年を記念して作られた付録です。9月号で配布されたアルバムに、同年の9〜11月号までに付いているカラーカードを貼り込んでいくというものです。10年間に掲載された実写、アニメ、漫画が収録されています。おそらく、テレビマガジンの価値に最初に気付いたのは、ほかでもなくテレビマガジン編集部だったのだと思います。購読年齢が限定される雑誌なので、これを10年間読み続けたという人は考えにくいし、10年分が保存されている場所といえば講談社の資料室ということになります。

 まず実写ヒーローを見てみます。仮面ライダーしか無いと言っても過言ではありません。70年代変身ブームの頃、ウルトラ兄弟は小学館の専属だったのですが、他に、キカイダー、ミラーマン、ライオン丸ら良い選手は小学館に持っていかれて、テレビマガジンは流星人間ゾーンとか白獅子仮面みたいな貧乏籤ばかり引いています。アニメロボではゲッターロボとコンバトラーVを逸したのが痛恨。昭和51年創刊の小学館のてれびくんは、ゴレンジャー、ロボコン、コンバトラーで部数を伸ばし、テレビマガジンに仇をなします。
 漫画については、10年の間に水木しげる、手塚治虫、桑田次郎、藤子不二雄といった大先生が執筆されていました。仮面ライダーシリーズの漫画連載は石森プロの人達によって描かれたのですが、アマゾンだけは石森章太郎御大本人の名義です。天才バカボンの作画記銘は赤塚不二夫とフジオプロ。しかし絵柄は赤塚先生のものではありません。漫画家の写真も載っています。「ジャンジャジャ〜ン ボスボロットだい」の真樹村正先生。公衆便所を秘密基地にする性欲の塊のようなボロットの作者は、意外にも端正な貴公子面。
 この付録アルバムが優秀なのは、イラストレーターとその作品にページが割かれていること。テレビマガジンではアニメ作品の図解にセル画を使わずリアルなイラストが描き起こされました。高名な小松崎茂先生にもマジンガーZが依頼されました。

 9月号で人気投票が募集され11月号で発表されます。1位は圧倒的に機動戦士ガンダム、2位が太陽戦隊サンバルカン……そういう時代なのですが、9位にレインボーマン、14位に快傑ズバットが入っています。宇宙船の人気投票でも上位に入った不思議な二作品です。しかも、テレビマガジンは放送当時、ズバットをそれほど大きくあつかっていません。漫画も読切りが一回載っただけ(作画は「超人ロック」で有名な聖悠紀さん)。ズバットを推していたのは、むしろ徳間書店のテレビランドでした。
 レインボーマンの上位ランクインについても謎です。最終掲載時期は昭和48年。昭和56年の選挙に投票されたとしたら、その人は何年間テレビマガジンを読んでいたことになるのでしょうか?小学生とは思われません。なお、レインボーマンの漫画を連載されていたのは、あだち充さんです。
      つづく

バードン


あけましておめでとうございます。
 トリ年なのでバードンです。鳥怪獣と言えばバードンがまっ先に思い浮かんだのですが、「タロウ」にはもう少し鳥らしいフライングライドロンとオウム怪獣エレジアがいました。
 また、よく見たら「タロウ」の怪獣には鳥類の属性である嘴をつけた怪獣がたくさんいます。シェルター、ムルロア、ムカデンダー、カタン星人、グロスト、ゲラン、ガラキング、改造ベムスター……鳥インフルエンザが流行ればまとめて殺処分されそうです。それにしても、鳥インフルエンザのたびに、何万羽ものニワトリが生き埋めにされ焼き殺されますが、あんな残酷なことはありません。ニワトリにとっては保育園の抽選に外れるどころではない不条理です。日本に対する呪詛を唱えながら死んでいくのでしょう。

冒険ロックバット


 前回のつづき。テレビマガジンが仮面ライダーのために創刊されたことは、その通りなのですが、昭和50年7月号を見ると、ストロンガーよりもグレートマジンガーに多くのページが割かれています。他には、「勇者ライディーン」、「鋼鉄ジーグ」、後に企画が練り直され「UFOロボ グレンダイザー」となる「宇宙円盤大戦争」。実写番組はストロンガーと「冒険ロックバット」だけという状況。変身ヒーローの時代からアニメロボットの時代に遷り変ろうとしています。
 マジンガーZの連載は集英社の少年ジャンプで開始されたのですが、どういう事情か、昭和48年10月号から講談社テレビマガジンに移籍しました。小学館の学年誌が第二期ウルトラシリーズと密接な関係にあったよりも、講談社テレビマガジンはマジンガーシリーズと不可分の関係を構築します。マジンガーズクラブという後援会を発足させ、入会者に合金製のメンバーズカードを送りました。スポンサーのポピーと連動したアイアンカッター等の新兵器の装備、あしゅら男爵の憤死、ゴーゴン大公の加入など敵組織の改変はテレビマガジンの発売サイクルに合わせて展開されたといいます。
 グレートマジンガー本編の漫画連載のほかに、この昭和50年7月号からマジンガーシリーズからのスピンオフ漫画「ジャンジャジャ〜ン ボスボロットだい」(真樹村正とダイナミックプロ)も開始されます。これは問題作でした。悪いロボットが毎回のように女の子を裸にするのです。読者からの抗議が殺到しました。「テレビマガジンが買いづらくなった」「おかあさんに見せられない」といった文面がおたよりコーナーに掲載されることになります。だからといって連載が中断されることもなく、本家マジンガーの終了後も続行したのでした。……私も、この時期になると必ず思い出します。悪いサンタロボットが歌っていたでたらめなジングルベルを〽ズンガラベ〜 ズンガラベ〜 ズンガラおっさんへぇこいた ジャイア〜ンツ ジャイア〜ンツ ゆ〜けゆ〜けそれゆけ巨人軍〜 ヘイ!
    
 仮面ライダーの凋落と反比例してアニメロボットが擡頭してくるのですが、実写人気番組は存在していました。すなわち「秘密戦隊ゴレンジャー」と「がんばれ‼ロボコン」。ただ残念ながらこの二作は小学館との契約。テレビマガジンの流れを小学館との対抗戦として見るとまた面白くなります。変身ヒーローとアニメロボットが世界を二分して戦う、まさに真ヒーロー大戦です。V3とマジンガーZのONを有していた頃のテレビマガジンは完全セリーグでしたが、両シリーズの終焉が近づいたとき、その先の戦略に不安がよぎります。昭和50年7月号の表紙に、ゲッターロボGのジャンボマシンダーとロボコンの超合金の写真がレイアウトされていますが、これは今号の懸賞商品であって、両者とも小学館と掲載契約を結んでいます。テレビマガジンさんの自信の動揺がうかがわれます。    つづく
プロフィール

ハヌマーン&さとる

Author:ハヌマーン&さとる
怪獣本・特撮書籍の蒐集。

カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログランキング

FC2Blog Ranking