ピーター


 模型機関車の話を続けますが、戦時統制下で食料や生活必需品が窮乏してゆく中、円谷英二は真っ先に模型機関車の部品を買い集めました。理解不能の行動であったと円谷マサノ夫人が述懐しています。的場徹さんにも解ろうはずがありません。円谷英二の怪獣映画の多くは関沢新一さんが脚本を書いていますが、二人のつながりも機関車にあったようです。上原輝男先生(円谷皐さんの高校時代の担任)につれられて脚本家志望の青年金城哲夫が円谷家にやってきます。脚本が書きたいというのであればと、円谷英二は関沢新一さんに預けることにしました。関沢邸で金城さんが目にしたのは至るところに飾られた機関車の写真でした。さらにびっくりしたのは床一面にレールが敷かれていて、その上を模型機関車が走っていたのです。

「燃えろ栄光」このお話に出てくる悪い興行師が、もし私でしたらダイナマイトジョーとピーターをリングに上げて戦わせます。

モングラー


 大映からきた的場徹特技監督が円谷英二と酒の席で大喧嘩をした話が残っています。的場さんが、円谷特撮ではいつも精密な模型機関車を作るけど、自分ならもっと簡単な物でそれらしく撮ってみせると言ったことに対し、円谷英二が激憤しました。円谷英二。明治生まれの会津人です。けっして、ものわかりのよい親父ではありません。後輩ですが的場さんも謝りません。その言ってることは正しくて、特撮は制作費用や撮影日数を節約するために発明された技術。模型機関車にお金や時間をかけるのは本末転倒です。模型機関車ということで、モングラーの「甘い蜜の恐怖」の回の事件かとおもわれますが違うかも知れません。

 なお、その回の特撮担当は松竹から招かれた川上景司監督。松竹時代のお弟子さん矢島信男特撮監督に「円谷特撮はおもちゃだ」と悪口を言っていたと聞いたことがあります。的場さんも川上さんも自分が一番だという気概があったのです。東宝の美術監督渡辺明さんなども、技術、才能、さらには人格面でも円谷英二より上だと自負されていたようです。円谷英二は、こんな天狗さん達をおさえつけて仕事をさせていたのでした。

ラゴン


 はるか昔、人類との生存競争を避けてノンマルトは海底に移住しました。しかし、そのことによってラゴンの生態系上の地位をおびやかし絶滅の危機に追いつめてしまいます。母親ラゴンを観察すると、卵生のはずなのに胸部に乳房の痕跡が認められます。想像されることは、かつては胎生で、陸上も生活圏としていたのではないかということです。悲劇の種族です。そして、ノンマルトもまた、海底に進出した人類に抵抗したため、地球防衛軍とウルトラセブンによって滅ぼされてしまいました。

ゴメスとゴロー


 ゴジラのぬいぐるみを改造したゴメスと、キングコングを改造したゴローを戦わせてみました。東宝キングコングの顔も良くないのですが、ゴローもまたひどい顔をしています。ニホンザルの面影がありません。しかも、ニホンザルらしからぬ長いしっぽまでついています。

 ここで古い怪獣本を読み直しますと、クモザルが巨大化したと書かれているものがありました。クモザルなら長いしっぽもあります。しかし、本編映像に映っているのはニホンザルばかりなので、てっきりニホンザルかと思っていました。あと、完成作品ではゴローが食べた日本軍の栄養剤はアオバクルミと呼ばれていますが、古い本ではだいたい「ヘリプロン結晶G」となっています。おわびとしては、ゴメスの身長が10mなのに対してゴローの身長は20m。本によっては50mとされています。したがって、この絵はまちがっていました。

カネゴン

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 ウルトラQをデジタル技術で着色したDVDが発売されました。そのことは先人の作品に対する冒瀆ではないかという懸念や疑問もありました。特撮ファンとはだいたい頭のかたいものです。大発見もありました。放映15話「カネゴンの繭」では、ガラクタ市の場面で加根田金男が頭に載せていた物が亀の甲羅であったことがカラーライズによって判明しました。金男は他人に笑わせるために亀を被っているのではありません。自分を誇示し他の子供を威嚇するために甲羅を頭上に戴いているのです。その独自な発想がすばらしい!
 それにしても、ウルトラQとウルトラマンに出てくる子供は元気で小汚くて魅力的です。無邪気で幼稚かといえば、大人びていて自立しています。ウルトラシリーズの大切な要素だったと思います。平成日本でやつらを招集することはあきらめるとして、あのばかばかしいハングリーキッズどもはいつからいなくなったのかと思ったら、「ウルトラマン」終了後、半年の準備期間をおいて始まった「ウルトラセブン」の時点で、子役が小ぢんまりしてきていました。
プロフィール

ハヌマーン&さとる

Author:ハヌマーン&さとる
怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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