ベッキー/雪の国ものがたり


 「宇宙船」Vol.93(平成12年8月)。さて、今号から何を描こうかとパラパラめくったら、「STAR BOWS」(BS-i・円谷映像)のベッキーが目についてしまいました。ああ、この人は特撮女優だったのです。「STAR BOWS」のあとは、立て続けに「魔神騎士ジャックガイスト」「ウルトラマンコスモス」に出演します。宇宙人の子とかアンドロイド少女を演らせて、ベッキー以上に似合う人はいません。後年…やっぱりアンドロイドでもサイボーグでもなく生身の女だったというオチにはなります…

 芸能活動は小さい頃からやっていたようですが、ドラマデビューは、平成10年の「ブースカ!ブースカ!!」第12話「冬の国ものがたり」。このときはまだ、ベッキーではなく、レベッカ・レイボーンでした。「ブースカ!ブースカ!!」自体は面白いのか面白くないのかよくわからない番組だったのですが、この第12話だけは名作なのです。池田憲章さんは『5年に一度の名作』と評しておられました(ということは「ブースカ!ブースカ!!」の他の回は駄作だということか)。村山実元編集長も「平成10年度のベストは、ガメラ3か冬の国ものがたり」で迷ったというくらい。私は、旧作の市川森一脚本「氷河時代をふきとばせ!」も想い併せて、感動一入でした。

 「冬の国ものがたり」の脚本は太田愛さんで、原田昌樹監督。あの笑いと涙の大傑作「少年宇宙人」(ウルトラマンダイナ第20話)の二人です。
 10才になると宇宙へ帰らなくてはならないラセスタ星人。その日が近づくと人間の姿を維持していられなくなります。母親は、いじめられるのではないかと心配するのですが、同級生の友達は日常の延長のように受け入れるのでした。もし、同級生が宇宙人だったら…あるいは、宇宙人の子供がいたら…自分の状況として考えてみたら、やっぱり友達になりたいと思います。
 「少年宇宙人」は、昭和の問題作「怪獣使いと少年」への、ウルトラ世代の回答です。ウルトラマンシリーズを観て育った私たちは、宇宙人も怪獣も排除しない。どれほどの異形も異文化も差別しないのだと。

 言わずもがなのことを言うと、ウルトラマンメビウスに、メイツ星人の後日談「怪獣使いの遺産」というエピソードがありましたが、あれは蛇足です。
 蛇足ついでに…古い特撮ファンとしましては「少年宇宙人」とよく似た話として、電子戦隊デンジマン34話「哀しい捨子の物語」にも言及しておきます。子供を亡くした母親が、ベーダ―怪物ビーダマラーの赤ちゃんを拾って育てます。小さいときはおとなしかったのですが、成長するにつけ手がつけられなくなり、結局、デンジマンにやっつけられます。これも、心に残っている名作です。
 ベッキーの話が、なぜかビーダマラーの話に?今回も怪獣ハウスはグチャグチャにして終ります。
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怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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