ガイファード


 「宇宙船 YEAR BOOK 1997」(平成9年3月)。前年1996年・平成8年の作品データ集。この年は大変でした。戦隊シリーズ「激走戦隊カーレンジャー」、メタルヒーロー「ビーファイターカブト」、そして「ウルトラマンティガ」。これらに加えて、新番組「超光戦士シャンゼリオン」と「七星闘神ガイファード」が毎週放映されていたのです。私は「ティガ」と「ガイファード」を録画して、あとの番組は流し見していました。

 「七星闘神ガイファード」はカプコンがスポンサーで、東宝制作。東宝としては「電脳警察サイバーコップ」(昭和63年~平成元年)以来のテレビ特撮。
 「サイバーコップ」には、ワクワクするような新しさがあったのですが、「ガイファード」には新しさが全く感じられません。同時にスタートした「シャンゼリオン」が革新的にハチャメチャだったこともあって、「ガイファード」は保守的で地味でした。
 悪の組織対変身ヒーローの暗闘という昔ながらの正攻法。そこに、とことん理屈をつけるのです。
 主人公、風間剛は武道の達人で鍛えた肉体と気を身につけています。この人物に悪の組織がサイボーグ手術を施し、さらに宇宙生命体が寄生したのがガイファードです。強さの理由づけに何重もの説得力を纏わせています。

 変身ヒーローを見続けてきた者には、制作側が何をしたいのかが手にとるように分かります。ヒーロードラマとしてそつなく、破綻の少ない作品でした。
 そして、予算と時間の問題で表現しきれなかったところも痛いほど分かるのです。その映像を脳内で変換しながら観賞していて、最もしっくりきたのが石川賢先生の漫画です。ローキックで膝裏を狙う闘い方も痛みは伝わってくるのですが、ダイナミックプロ系の、首が飛んだり内臓が出たりする戦闘が、ガイファードにふさわしかったと思います。地味で堅実な作品としてではなく、テレビ史上、最も血みどろで残酷な変身ヒーローとして特撮ファンに記憶されるべきでした。

 YEAR BOOKには、怪人のデザイン画も掲載されています。「シャンゼリオン」は、篠原保さんが一人でやっておられるのですが、「ガイファード」は、数人のデザイナーが参加されています。意外な名前があります。コレクターとして高名な西村祐次さん。「宇宙船」が、いやに「ガイファード」を毎号大きく取り上げていたのは、お世話になっている西村さんが企画に参加していたからかも…?

 今回のイラストは、描きやすいという理由で悪の幹部メタル紫苑を描いたのですが、「ガイファード」と言われて、真っ先に思い浮かぶのは、ヒロインの女子高生の姿です。顔は綺麗なのですが、首が短く肩幅が広い。背が低くて手足が太い。ものすごくずっしりしていました。
 役柄ではなく、鳳龍院心拳という武術の宗家の娘だったそうです。戦闘員と闘っていましたが、蹴りはガイファードより速い。敵の突きを足の裏で受けて返すという空手にも無い技を使っていました。
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ヒロインピンチはなさそう?

がっしりした身体つきなので
ピンチシーンには無縁のヒロインに
見えますね。

九條麗

「ガイファード」は憧れたり、共感できたりする出演者がいませんでした。
赤星昇一郎は特撮作品によくでてきますが、好きになれない人です。

清水あすか演じる九條麗のピンチといえば、仲間を心配させようとして死んだふりしたときくらいでした。
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ハヌマーン&さとる

Author:ハヌマーン&さとる
怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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