特捜エクシードラフト


「宇宙船」Vol.60(平成4年5月)。冒頭は「特捜エクシードラフト」。メインライター宮下隼一さんへのインタビューを交えて三年目に入ったレスキューポリスの向かうべき方向を模索しています。期待感よりも心配がかった記事です。
 怪獣や怪人と戦うのではなく犯罪捜査と災害救助を専門にするヒーロードラマとして始まった「特警ウィンスペクター」。相手は人間で、こちらは日本の法律の範囲内で行動する警察なので逮捕はしますが殺すことはしません。また、この頃の子供番組は自主規制していたのか被害者も死ぬことはありません。第一話についての感想は以前、このブログに書きました。続編「特救指令ソルブレイン」は人命救助に付加して、人の心も救うというテーマを掲げました。犯罪者を改心させなければ事件は解決したことにならないというのです。ストーリーが説教くさいという批判が内部から上がったと、宮下さんが証言しています。特撮ヒーロー番組はドラマとしての完成度を追求しつつ、人形や装備の玩具の売り上げも考えなくてはならないのです。
 レスキューポリスシリーズの装備品のデザイン画と図面がてれびくんデラックスに掲載されていますが、精密かつ大胆で本当にすごいのです。この重装備で地上げ屋とか万引き少年を相手にしていました(本当です!)。そして三作目「特捜エクシードラフト」はアクションを強化した活劇を目指すと言っていますが、その方向は正しいのか?

「特捜最前線」が毎日再放送されていた時期がありました。この番組を見ていると特撮ヒーローファンはどうしても『変身しろ』と思ってしまいます。いつもモヤモヤしました。刑事ドラマと変身ヒーローは結合しないものか?そんな夢想がかなったのが「特警ウィンスペクター」でした。しかも、われらの宮内洋が出演するというのです。期待せずにはいられなかったのですが、宮内洋自身は本部長という立場で変身しません。変身王宮内洋が変身しないことで、やっぱりモヤモヤしました。ノリきれません。
 ウィンスペクター最初の頃は、地上げ屋の放火とか子供の万引きを相手にしていたのですが、エクシードラフトの中盤でとうとう宇宙人が登場しました。そして、最終回は神と悪魔の戦いにまきこまれます(本当です!)。日曜日の8時から8時30分……窓の外を見ると青空。うららかな休日の朝に、テレビ画面の中では神と悪魔の戦い。天地が裂け地球滅亡寸前。現実と乖離し過ぎているというか同時性が感じられないというか『どこでやっとるんや』……。もともと、この路線の放送時間は金曜日の夜7時30分からでした。私は『特撮は夜に放映されてしかるべし』そんな感想文を遺しています。

 なお、レスキューポリスの収穫として特筆しておかねばならないことがあります。小林靖子さんが、弟の傍らでソルブレインを観ていて「脚本家になろう」と決めたというのです。小林さんが、それまでに好きだった番組は「Gメン75」。独特の雰囲気があって熱心なファンが多い刑事ドラマです。レスキューポリスには「Gメン75」と共通する何かがあったのでしょうか?硬直しかけていた東映の変身ヒーロードラマは小林靖子さんによって限界を突き破ります。
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怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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