ゼイラム対未来忍者


「宇宙船Vol.56」(平成3年5月)。特集「ひょっこりひょうたん島」。昭和39年から昭和44年にかけて製作されたNHKの人形劇。放送史に残る名作なのですが、VTRが全く保存されていません。そこで、この年、オリジナルと同じキャストとスタッフが再結集してリメイク作業がおこなわれました。
 なぜ、そんなことが可能になったのかというと、当時、小学生で一視聴者であった伊藤悟さんという人が、毎回のセリフ、舞台装置、歌等々をノートに完全に記録しておられたというのです。実に五年間、月曜から金曜まで、テレビの前に座って記述し続けられたのです。これは感動します。敬意を顕しても過ぎることはありません。大木こだま・ひびきの漫才で「そんなやつおらんやろ〜」というのがありますが、一億人もいると想定を超える人が存在するのです。物を作る人も偉いけれど、それを記録する人も同等に尊ばれなければなりません。「ひょっこりひょうたん島」の製作に関係していた人は、絶賛されていることは自覚していたのですが、それだけに、作家として俳優として次の段階に進むためにひょっこりひょうたん島を敢えて忘れようとされたともいいます。人形劇を卑下する気持ちもあったかも知れません。

 第二特集は、「ひょっこりひょうたん島」が放送されていた同時代に描かれたウルトラ怪獣の対決画の復刻。私は伊藤悟さんと資質が違うのか、こっちの方が安心します。南村喬之、水木隆義、前村教綱、梶田達治といったおなじみの画伯によるもの。レッドキング対ガボラ、ケムラー対モングラー、ウー対ギガス、ゼットン対キーラ…眺めていると、いくらでも妄想が膨らみます。ラルゲユウス対バルンガというのは想像を絶するのですが……。

 雨宮慶太監督の新作「ゼイラム」の速報が載っています。「未来忍者」の続編の企画もあったそうですが、お金の都合で、現代日本が設定にできる「ゼイラム」が選択されたと言われています。そこで、怪獣空想対決にちなんで、ゼイラムと未来忍者不怒火の決闘を描いてみました。

 私は「鳥人戦隊ジェットマン」を面白いと思ったのですが、型破りの展開に対する不満や異論が、当時の「宇宙船」に取り上げられています。編集部内では不評だったようです。山尾志桜里さんの不倫から民進党がばらばらになったことは記憶にあたらしい出来事でしたが、特撮ファンにも保守派と改革派があるようです。もしかしたら一人一人に独自の持論があって嗜好もばらばらなのかも知れません。
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怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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