サイバーコップ


 宇宙船バックナンバーですが、また間が空いてしまいました。目的は特撮史というよりも特撮ファンの濫觴胚胎から誕生進化の足跡を辿ることでしたので間を空けると意味が失せてしまいます。しかし、ゴジラがアメリカで作られるようになったりアニメになったりする時代を迎えて、その将来を予測するに、特撮ファンというのはいなくなるのかも知れません……ともかくもVol.48(平成元年7月)。

 密着取材/サイバーコップ。特撮ドラマがフィルムで製作されていた時代のビデオ作品なので、映像表現において技術的限界を露呈する場面も多いのですが、「電脳警察サイバーコップ」はテレビヒーロー史に特記すべき名作でした。
 キャラクターデザインは、のなかみのるさん。この名前をみて大いに首肯しました。かつてテレビマガジンに「宇宙刑事ギャバン」の漫画を描いておられたのですが、その連載第一回の絵が本当にかっこよくて私は一所懸命に模写したことがあるのです。
 主人公武田を演じたのは吉田友紀。人気ドラマ「あばれはっちゃく」をやっていた人で周囲でもあの子役が大きくなったことが話題になっていましたが、いかんせん私はその番組を一度も観たことが無いのでピンときませんでした。登場人物で注目したのは水本隆司演じる毛利。バンド活動と女の子には熱心だけど戦闘では引き気味というサイバーコップ。このヒーローは新しいと思いました。上杉役の千葉美加も良かった。芝居力は無いのですが、不良少女にしか出せない気合いと覚悟が伝わってきました。電脳警察という呼称はエリート集団を連想させますが、なぜか不良とおちこぼれと鼻つまみの集まりで、それがサイバーコップの持ち味なのです。ただ一つの汚点は主題歌を歌っていたのが西川弘志だったこと。西川きよしの息子では礼儀正し過ぎます。どうせなら横山やすしの息子一八だったら面白かったと悔やまれます。たしか、「サイバーコップ」放送中くらいに事件を起こしたはずです。

 当時聞いた話ですが……「サイバーコップ」は東宝とJACの協力で企画されました。ところが、東映が戦隊シリーズと似た番組だということで、JACのかけもちを許しませんでした。圧力に屈したJACは名前を伏せてアクションを担当したといいます。国際的スター千葉真一にしても自由が通らない業界なのかと思いました。

 それで…似た話を思い出しました。極真空手三段の千葉真一が大山倍達の許可を得て支部道場を出そうとしたら、真樹日佐夫に脅されて実現しなかったということがありました。人気俳優が道場を開いたら他の支部の生徒が取られるというのが理由でした。真樹日佐夫は極真会の人だったのですが、もともとケンカは強くてプロレスラーのバディー・オースチンとビル・ミラーに勝ったという逸話が残っています。さらには不死身の喧嘩師花形敬(グラップラー刃牙の怪物花山薫のモデルの人)とやりあって引分けたともいいます。「空手バカ一代」で名前を伏せて語られる東京一ケンカの強い男というのが実は花形敬です。
「空手バカ一代」で一番ケンカが強いのは芦原英幸ですが、実際は理論派で、この先生のところにはストイックな生徒が集まりました。対して真樹先生のところの生徒の中にはクズみたいな不良もいたような記憶があります。真樹日佐夫の名前は全国の不良のアニキ的存在で、言い方をかえれば誰でも受け入れる度量の広い人だったかも知れません。……今回はサイバーコップの話だったのに、またもや脱輪してしまいました。怪獣とか変身ヒーローとか大人げないことばかり書いていますが、ケンカの強い人への憧れもまだあります。
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Author:ハヌマーン&さとる
怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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