バトルフィーバーJ


「最新版テレビヒーロー大百科」(昭和54年・勁文社)。「ウルトラQ」より前の作品をオミットして前冊より内容の薄い本になっています。今回の表紙はすべて当時現役のヒーローです。メインは未来ロボ ダルタニアス。裏表紙も全面、ダルタニアスの超合金とポピニカの広告。ウルトラマンジョーニアス、009(新作)、ゼンダマン。そして、ガンダム…放送開始当時にどれくらいの人気があったのかはわからないのですが、あつかわれ方がダルタニアスより小さいのは、たぶんスポンサーが弱かったからでしょう。なお、「機動戦士ガンダム」はもちろん、「ザウルトラマン」「サイボーグ009(新)」も日本サンライズの仕事です。ウルトラマンすらアニメになってしまう時代に、この表紙の中で唯一の実写が「バトルフィーバーJ」。若い特撮ファンと特撮に理解の無い人に、是非観てほしいのが、この「B.F.J」です。東映作品ではありますが、これは戦隊シリーズの一本ではありません。また「ゴレンジャー」のリメイクでもありません。あるいは「スパイダーマン」の続編でもありません。てさぐり状態で企画された冒険的意欲作でした。斬新なヒーロードラマが誕生する瞬間を追体験してください。

 この本においても、まだ実写とアニメは峻別されておらず、テレビヒーローというカテゴリーに一括されています。光情報になって網膜から入り、柔軟な子供の脳の中で実態化するとき、アニメと実写の差異は無意味になるのかも知れません。それでも、特撮ファンとしての私は、ものわかりのよい男ではないのです。
 子供向けコンテンツを充実させるため、東映は日本動画を買収して東映動画を創設したのですが、ときの大川博社長には、いま一つの目論見がありました。日本人の顔と肉体は世界に通用しないが、漫画映画ならその障壁を超えることができると思ったのです。まこと先見の明と言うべきなのですが、ならば日本のアニメーションは最初から肉体を否定していたことになります。肉体の喪失。それは亡国の文化です。

 昨年、面白くなかったことは、せっかく怪獣映画「シン・ゴジラ」が大好評で大ヒットしていたのに、興行成績で「君の名は」が上にいたことでした。実写作品ならともかく、ぐにもつかないアニメです。もちろん観ていませんが、聞かまほしくして聞くところによりますと、ストーリー、音楽、上映時間等々、ヒットするように計算されて実際ヒットさせたのだと云います。20世紀の国家が国民をコントロールする装置として映画を作っていた歴史を思い出しました。人間をばかにしています。
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怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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