ガルバン


「宇宙船」Vol.39(昭和62年11月)。カラー口絵は、市川崑監督・沢口靖子=かぐや姫の「竹取物語」。特撮は中野昭慶監督。新解釈というほどの飛躍的発想ではないのですが、かぐや姫を宇宙人、天竺の海竜がエラスモサウルスの生き残りとして描かれています。「竹取物語」はもちろん円谷英二が帰天直前まであたためていた映画です。また、東宝とハマー・ランキングプロとの間で企画され立ち消えになった日英合作映画「ネッシー」が、はからずも実現したかたちになりました。あのエラスモサウルス(と云われています)はサイボットだったそうです。この前年、市川崑監督は吉永小百合で「鶴(の恩返し)」を撮っています。本当に吉永小百合主演でまともな映画はありません。

 名作研究は「キャプテンウルトラ」。名作とされることに異存はありませんが、私個人としては、思い入れの希薄な作品です。キャプテンウルトラ=中田博久は芸能プロダクションの講師として大阪によく来ていたらしく、梅田の陸橋で見たとか、実際演技指導を受けたという話を、特撮ファンの私に情報として下さる方があったのですが、せっかくながら喜べませんでした。もしかしたら「電子戦隊デンジマン」でデンジピンクをたぶらかすイヤラシい中年男役の印象が悪過ぎて興味が持てなくなったのかも知れません。

 新連載。一戸寛さんの「スーパーウェポン」超兵器研究。一戸寛さんは名の通ったモデラーでもあるのですが、「ホビージャパン」などでウルトラメカの考証をされていました。私は、こんな文章を読むのが大好きなのです。宇宙船での第一回は、鉄人28号。大東亜戦争末期の技術で、どこまで実現可能かを考察されています。また、昭和20年ぎりぎりに完成量産が間にあっていた場合の運用法としては、富嶽に懸吊して直接アメリカ本土に投下するという戦法を提起されます。黒島亀人ばりの奇策です。現実の歴史では航続距離18000キロの爆撃機富嶽は未完成のまま終戦に至ったのですが、鉄人28号が完成していたのなら富嶽も完成していたはずというロジックです。太平洋を横断する爆撃隊を護衛できる戦闘機は無いのですが心配御無用。迎撃を受けたときは鉄人28号を切り離して戦闘機として使えばよいのです。

 今号から表紙イラストが開田さんではなくなります。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ハヌマーン&さとる

Author:ハヌマーン&さとる
怪獣本・特撮書籍の蒐集。

カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログランキング

FC2Blog Ranking