大川めぐみ


 ここでまた増刊が出ます。「宇宙船別冊スーパーギャルズ・コレクション」(昭和58年4月30日)。特撮女優を集めた本です。表紙は大川めぐみ。ゴーグルピンクをやり終えて、「魔拳カンフーチェン」に出演中。インタビューも採録されています。運動神経がまったく無くて、体も固くて、5メートルしか泳げないと言っています。アクションシーンではすぐ泣いてしまったそうな……あの番組を一所懸命観ていたこちらとしては、怒っていいのか、はたまた笑っていいのか苦しみます。そもそも戦隊シリーズとは何なのか?いまなお続いていることに意義があるのか?特撮とは戦隊物という認知のされかたを30年前の特撮ファンは望んでいたのか?
 あるいは、その一つの答えとして。本誌Vol.7、Vol.9で特撮女優特集をしたとき、編集部も想定外だったのは、女子読者からの反応が良かったこと。怪獣相手に戦うヒロインは幼年女児にとっては憧れであり、ドラマをより深く楽しむための自己投影の対象だったのです。そのとき、JACの道場で猛特訓に励んだ専門女優よりも、大川めぐみのような無力に近い素人女優の方が感情移入しやすくなります。戦隊シリーズの強みは女子客を取り込めることだったのでした。

 ところで、この別冊の裏表紙に重大な歴史的広告が載っています。東宝ファミリークラブのビデオソフトの通信販売が開始されたのです。怪獣の玩具やレコードを集める理由が、映像の余韻を楽しむ依り代であったとしたら、映像そのものを私有することで意味と価値が代わります。みうらじゅんさんらの世代は運動して上映会を開催して、画面をカメラで撮影していたのですが、その涙ぐましい努力も何だったのかということになってしまいます。
 価格は、ゴジラシリーズが平均25000円、ガメラシリーズが28000円、ウルトラマン一話分が6500円と、後の市販DVDソフトと比較してかなり高いものです。なぜか「宇宙怪獣ガメラ」だけは40000円!当時、このビデオを買った人は、いま、何だったのかということになっていると思います。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ハヌマーン&さとる

Author:ハヌマーン&さとる
怪獣本・特撮書籍の蒐集。

カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログランキング

FC2Blog Ranking