アンギラス対バルゴン


 この項、前回の続きにします。
「大特撮」「世界怪獣大全集」を出したコロッサス・コーオペレーションの竹内義和さんは、筆も立つのですが、多才巧弁の人で、テレビやラジオに出演されるようになります。宇宙船Vol.1にのっている写真は痩せて鋭い感じなのですが、その頃は少し太っておだやかな顔になられました。読売テレビ制作で、高野宏一、野長瀬三摩地、満田穧、佐々木守、上原正三、桜井浩子を円谷プロに集めて一夜、ウルトラマンについて語り明かすという壮絶な番組がありましたが、その司会進行をつとめたのも竹内義和さんでした。ラジオでは、プロレスからピンポンパン、宗教にまで興味と話題を拡げて、オウム真理教と創価学会を敵にまわしました。

 その竹内さんの著書で「怪獣格闘概論」(平成6年・青心社)という本がありました。怪獣を仮想対決させてどいつが一番強いのかを証明することが主旨です。科学特捜隊の装備を技術的に考察したり、生物学の視点からゴジラを観察するというような本がよく出ていた時期に出版された一冊です。そんな中でも群を抜いて愚にもつかない内容とも言えるのですが、この妄想に説得力が付加されているのは、監修的共著者に田中正悟さんの名前があること。本業はラーメン屋の大将なのですが、高校時代、前田日明とけんかして勝ったという人。前田が猪木の後をつぐ新格闘王として期待されはじめるとともに、その前田に勝った男として有名人になりました。田中正悟さんの昔の写真を見ますと、細身の美少年。これで、天才的にけんかが巧かったというですから、まさに漫画のヒーローです。
 最終章でトーナメントをやらせて最強怪獣を決定するのですが、エントリーされているのはガッパ、ギララを入れた映画怪獣ばかり。ゴモラ、メフィラス、ゼットンは特別に参加資格が与えられての出場です。竹内さんは昭和30年生まれ、田中さんは前田より一つ下の35年生まれ。前回、「世界怪獣大全集」にテレビ怪獣が無視されていることに不満を申しましたが、怪獣ブームを実感した世代にとっては、怪獣とは映画なのかも知れません。せいぜい認められるのは「ウルトラマン」まで……。この感覚については反論するより理解したいと思います。

「怪獣格闘概論」じつは買っていません。四ツ橋にあった昔の大阪電気館の図書室で読みました。田中正悟さんの店「西遊記」はこの近くにあります。
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No title

こんばんは。

よみうりのヤツって「なんたってウルトラマン」でしょうか?あれは濃い番組でしたね~。関係者の対談部分がシリアスで深いのに加え竹内XMAKOTO(のちの「サイキック青年団」の原点ですね(^◇^;))のトーク部分が腹抱えて笑えたのとで2倍の面白さを感じていました。

なんたってウルトラマン

あの年の夏休みに読売テレビ主催で「SFX1999」という催しが大坂城ホールで開かれていました。「なんたってウルトラマン」は、これの連動企画でした。
佐々木守さんの言われたことをいまも憶えています。ウルトラマンが作られないのは時代の中でリアリティーが無くなったから。それは国民が成熟し日本が平穏であることの証。「良い時代ではあるけれど、つまらん時代ですよ」
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ハヌマーン&さとる

Author:ハヌマーン&さとる
怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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