ギラドラス


 今回からウルトラセブン本を取り上げていきます。「ウルトラセブン研究読本」(平成24年・洋泉社)。壮絶のインタビュー集!これが最後のセブン本になるでしょう。この後に出た「ウルトラマン研究読本」になると当事者の記憶がヨレヨレになってきています。地下闘技場の最大トーナメントを前に五十五歳になった大山倍達が「よくぞ、まにあった」とつぶやく場面がうかびます。
 撮影当時十代だった人の記憶はやっぱりはっきりしていて、ピット星人役の高橋礼子の話はあまりに素晴らしかったので前に「怪獣ハウス」で引用しました。靴磨きのイタチ役で知られる山村哲夫はセブン当時中学生ながら、熱望して怪獣のぬいぐるみに入ったという人。貴重な証言が採録されています。高山良策さんの怪獣と言えば生命感のある表面のディティールしか知り得ないのですが、実は内側も丁寧に造られていたというのです。ボンドを使わずゴム糊でウレタンを貼っているので柔らかくて動きやすかったということ。針金で骨組みが形成されているのですが、中に入る役者に刺さったり痛くないようにと天竺木綿で内張りがされていたなど。心がこもった仕事です。そういえば、ずっと以前、海洋堂の現社長の宮脇さんが、現存する高山怪獣の内側を覗いて涙を流しておられたことを思い出しました。

 佐原健二と黒部進と森次晃嗣の対談も面白い。初の主役をチャンスととらえて張り切った森次晃嗣=モロボシダン、テレビの主役は映画スターの経歴に関係無いとわかっていながら「円谷のオヤジさん」の名前に瑕をつけてはならないと自覚していた佐原健二=万城目淳。そして、会社(東宝)の命令で否も応も無く引き受けた黒部進=ハヤタ。「五人の中で、なぜ僕だけが変身するのだろうと思っていた」という自覚の薄さ…。
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Author:ハヌマーン&さとる
怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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