宇宙刑事シャリバン


 漸く、勁文社「テレビヒーロー大百科」に話を戻します。その昭和58年度版。この版になってアニメ番組と実写番組が区分されました。おそらく特撮ファンの擡頭が認識されるようになったのでしょう。ただし、アニメファンの方が断然優勢です。本の前半がアニメで、実写は後半です。採り上げられる作品数もアニメが24本に対して、実写は7本。「大戦隊ゴーグルⅤ」「科学戦隊ダイナマン」「宇宙刑事ギャバン」「宇宙刑事シャリバン」「ロボット8ちゃん」「バッテンロボ丸」「魔拳カンフーチェン」これで全部です。この時代の特撮ファンに問いたい!かくも不遇な仕打ちを受けながら、君は如何なる信念で特撮ファンたらんとしたのか?
 なお24本のアニメにはロボット物だけでなく「パーマン」「ミンキーモモ」といった系統の作品も含まれています。こっちで気になるのはアニメ版「レインボーマン」。あと…「サイボット ロボッチ」。田舎の村に住む博士が造った少年ロボットの話で、あきらかに「Dr.スランプ」なのですが(ちなみに「Dr.スランプ」は何故か大百科に入っていません)、私はこの「サイボット ロボッチ」に、あの「ジャンジャジャ〜ン ボスボロットだい」の匂いも感じます。

 今回はとりあえずシャリバンを描いときました。一口メモとして、私は全身を描きたい派なのですが、宇宙刑事は腰から上だけをトリミングして、メカの細部や映り込みを描き込んだ方がかっこよくなります。
「宇宙刑事シャリバン」はかっこよさという一点で頂上を示した作品だったと思います。これを超えることができなかったために、あるいは、かっこよさとは別の価値観を模索しているうちにメタルヒーローシリーズは自滅していったのではないでしょうか。「ブラック」「RX」も同じ手法で作られたことで独自性を残しえませんでした。
 ならば、シャリバンはどうしてかっこいいのか?かっこいいとはどういうことなのか?そんな根源的なことを考えてしまいます。シャリバンのデザインはおそらく何十枚と描かれて、製作側、スポンサー側で検討が重ねられた結論で、その総意に基づいてマスクとスーツが造型されました。かっこよくて当然と言ってしまうことは容易なのですが、シャリバンの決めポーズ、四股立ちから右手を開くあの型はどこから生まれたのでしょうか。無骨なポーズがなぜかっこいいのか不可解なのです。
 なによりも不可解なのは、エンディングの謎のカットです。シャリバンが歩いてくる背後を関係ない車が横切ります。「強さは愛だ」の歌詞で言うと〽くーるしみをくーるしみをのところ。背骨がびびるほどかっこいいのです。聞くところによりますと、当然NGカットなのですが、なんか不明ながらかっこいいので使ったといいます。
 同じことを後のシリーズ「巨獣特捜ジャスピオン」のエンディングで意図的にやられるですが、柳の下の泥鰌の古諺のまま、かっこいいという感覚は得られませんでした。かっこよさとは何か?計算では出せないということまでは言えそうです。
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ハヌマーン&さとる

Author:ハヌマーン&さとる
怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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