アーストロン


「ウルトラ怪獣入門」(大伴昌司構成/小学館)初版は昭和46年9月10日。私が持っているのは昭和52年9月30日発行の第18刷。「レオ」も終了しているのですが、改訂加筆はされていないようで、「Q」から「帰ってきた」の1クールまでの怪獣しか載っていません。この間の昭和48年1月に大伴昌司さんは気管支喘息で永眠されています。しかし本当に面白い本で、ロングセラーになったのも当然です。怪獣図鑑のほかに怪獣仮想対決や怪獣撃退作戦などの読物があります。楽しいのは怪獣利用法です。怪獣を飼いならし災害救助に出動させたり、建設工事をやらせるという発想です。テレスドンやザラガスが火事を消したり、ガボラがトンネル工事をしているイラストが素晴らしい!

 また、この本はハードカバーの叢書でケース入りでした。最近は珍しいのですが、昔は漫画単行本でもこの形でした。戦前の「のらくろ」などは布張りの表紙で化粧箱入りです。しかも全頁色刷り。これで定価は1円。現在の貨幣価値に換算したら2000円くらいでしょうか?ただし、印刷などの工程に職人技が必要で2000円では復刻できないそうです。戦前の日本の豊かさがわかるのは、こんな豪華な漫画本や金属製の軍艦模型が農家の納屋などから出てくることです。かつては、どんな町にでも本屋があり、玩具屋があり、映画館がありました。いまは駄菓子屋すら無くなってしまいました。怪獣の居場所はまさにここなのです。田舎の子供が怪獣にふれる機会が無くなってしまいました。
 駄菓子屋すら無い田舎とは対蹠的に、都会ではコンビニエンスストアが乱立しています。私はこの状態を危機感を持って眺めています。そして、パチンコ屋とか学習塾といったつまらない場所は田舎にもあるのです。
 大伴昌司さんについて書くつもりが話がそれましたので、次回にします。
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帰ってきたウルトラマン


 ミラーマンのところで円谷一監督の名前を出したので、怪獣ハウス仕切り直し第一回は、円谷一著「特撮のタネ本」私は伊丹グリーン劇場の特撮大会のオークションで入手しました。昭和45年芸術生活社刊。円谷英二が依頼を受けた仕事だったのですが、突然の帰天のため長男の一監督が引き継ぎました。内容は家庭用8ミリカメラで可能な特撮テクニックの解説書です。いまとなっては実用書としての役目を限りなく終了しています。しかし、手島増次著「アマチュア映画のトリック技術」という本が昭和13年に出版されていました。戦前から家で特撮映画を作っていた人達がいたのかと思うと、この民族のマニアックさに驚きます。

 特撮ファンにとっての「特撮のタネ本」の資料価値は、各所に挿入される実作での苦心談なのですが、そこに難点があります。この本は全章一人称で書かれているのです。円谷英二の仕事も一監督の仕事も「私は」で書かれるので混乱します。著者名義は一さん一人なのですから、そのまま読むと、引用される「ゴジラの逆襲」「空の大怪獣ラドン」「日本誕生」などの東宝映画の特撮まですべて円谷一監督の功績になってしまいます。父の遺稿を絶筆として手を加えることをしなかったのだと解釈してもよいのですが、本作に関わった東宝側の人からすれば看過できない記述です。一さんは東宝で特撮の仕事を手伝っていたのですが、映画の将来性に見切りをつけてテレビに行った人です。昭和45年ともなると映画とテレビの地位は完全に逆転していました。
 実は「ミラーマン」の解説文の中で、竹内博さんは、怪獣ブームの終焉が日本特撮の崩壊に直結したことは一さんの責任だったと糾弾しているのです。円谷一さんはそれほどの力を持っていたのです。

ベムスター


 ベムスターに負けたウルトラマンのために、ウルトラセブンがウルトラブレスレットを持って助けに来てくれます。第18話「ウルトラセブン参上」。しかし、「帰ってきたウルトラマン」という番組の主題を考えれば、その役どころはセブンではなくて初代ウルトラマンでなければなりません。勘繰るに今回が脚本初参加の市川森一さんは、帰ってきたウルトラマンと初代ウルトラマンを同一の者と思っていたのではないでしょうか?この時点ではゾフィーを長兄とするウルトラ兄弟の設定はまだ出来ていません。

 そこで前回の疑問のつづきですが、30歳未満の登場人物に第二次世界大戦の記憶がある「帰ってきたウルトラマン」を1970年以前の物語と考えてみます。「ウルトラセブン」の設定年代は放送時から20年後の1987年でした。「ウルトラマン」でジャミラの墓碑銘に刻まれた没年は1993年でした。これはどういうことかというと、地球人側から見た場合、初代ウルトラマンの方が帰ってきたウルトラマンになってしまいます。ややこしいけどそうなります。宇宙でブレスレットを渡したセブンは、この段階では地球に来ていません。

ツインテール

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 怪獣の姿をながめながら、こいつは普段はどういう生活をしているのだろうと考えるのは至福の時間です。ツインテールの姿は甲殻類のようですが、単眼の顔を見るかぎり脊椎動物なのでしょう。知能は魚類並で親子とか兄弟の認識はありませんが一定地域に群生しているはずです。ムーミンのニョロニョロみたいなものだと思います。

 第5話「二大怪獣東京を襲撃」第6話「決戦!怪獣対マット」グドンとツインテールに対して防衛軍はスパイナーの使用を決断します。東京都民には避難命令が出されました。ここで、岸田森演じる坂田が「空襲」「疎開」の思い出を語ります。昭和46年当時岸田森は30歳。大東亜戦争を覚えていても不思議はないのですが、坂田の設定年齢は28歳です。終戦時2歳の人に記憶が残っているものでしょうか?その前に「帰ってきたウルトラマン」は昭和46年西暦1971年の物語と考えてよいのでしょうか?この件についての考察つづけます。

キングザウルス三世


 角から電磁波を出してバリヤを張るキングザウルス三世に勝つため、ウルトラマンは足腰を鍛えてジャンプ力を強化し、バリヤを跳び越えキックで角を折ります。第4話「必殺!流星キック」。でも、私がウルトラマンなら飛行能力があるのですから強化特訓はとばして、空に上がって優位からスペシウム光線を撃ちます。

 戦法についても不可解だったのですが、一番の謎はキングザウルス三世の“三世”です。一世と二世はどこにいたのか?四世以降は絶えたのか?熊谷健プロデューサーが「ウルトラ情報局」で説明されていましたが、よく聞いても納得できません。よけいにもどかしくなりました。家系図を見せてほしい。それとは別にキングザウルス三世はかっこいい怪獣です。
プロフィール

ハヌマーン&さとる

Author:ハヌマーン&さとる
怪獣本・特撮書籍の蒐集。

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